森博嗣ηなのに夢のよう」読了。


事件が起きているようで起きていないようで起きている本。
この本がこのシリーズのターニングポイントなのは判る。
保呂草さんも活躍しそうだしね。
五十過ぎてアンタまだそんなことやってんのか。
二十代から続くこの発展性の無さが彼の魅力の一つ。
少しは犀川先生を見習ったらどうだ。
まあ、先生も先生で、
なんの疑問も持たず婿養子ポジションに座っている姿を見ると
新書版(笑わない〜あたりか)を投げつけたくなる時もある。
でも久しぶりに犀川先生がカッコいいなと思った本です。(複雑)


犀川先生は、感情を一切挟まずに物を考える事が出来る。
だから、この人は感情の起伏が小さいのかなと思いきや、
一線を越える激情も併せ持っている。
それが覗く瞬間がとても好き。


Gシリーズの本だと言うのに、
キャラクターの感想はS&MにVシリーズばかり。(笑)
Gシリーズになってから、
カメラがグッと引いて、客観が強くなったのでいまいち感情移入できていない。
前のシリーズの人達は経過を知っている分、ちょっとした変化に驚きます。


とうとう作中のトーマも死んじゃったなぁ・・・。
(作者の愛犬と同名の犬。三年前に他界。)
でもそうか。このタイミングで持ってきましたか。