佐々木譲「制服捜査」読了。


ここ2週間ぐらいの枕本でした。
図書館で借りた本は、布団の中には持ち込まないため、
寝る前用の本、通称枕本が登場し、二冊同時並行で読むこととなる。
ちなみに、枕本があまりに面白いと睡眠時間を削るし、
あまりにつまらないと、一日10Pいかずに眠りに落ちるためストーリィが追えなかったりする。
調整が難しい。


それはさておき内容。
今までとは一転、あまりキャラクターを書き込まないタイプのため、
主人公である川久保巡査部長の行動の理由が、私には捕らえ辛かった。
彼の口調が、丁寧から命令まで大変幅広く、たまに尊大で戸惑う。(笑)
まあ、でもこれは視点の違いだからしょうがないかな。


ただ、一文一文が非常に簡潔明瞭。
ストレスなく文章が流れていくので、とても読みやすい。
読んでいるだけで、スルスルと最後まで辿り着きます。
・・・当たり前のようで、これが凄い事なんですよね・・・。
理解のために、前の行に戻ってしまうような作家も少なくない。
これは、ゲームにおける読み込みの長さや多さに似ている。
やっぱり読み込みが短くて少ない方がベターだと思うのよ。
面白さとは関係がないけど、それでもそれは技術だ。


この本自体は短編〜中編なので、
がっつり長編では、どのように書いてくるか興味があります。
次、この人を読むんだったら、やはり「警官の血」なんだろうか。このミス的に。