かしら。

友人たちと文楽に行ってきました。


本日の演目は
「寿式三番叟」(ことぶきしき さんばそう)
「伊勢音頭恋寝刃」(いせおんど こいのねたば)
日高川入相花王」(ひだかがわ いりあいざくら)
一体なんの呪文でしょうか。(笑)


「寿式〜」は祝賀の踊り。
正面に三味線と太夫がズラっとならび、なかなかの迫力。
人形二人でおめでたい踊りを踊るのですが、
激しい踊りのため、一人が途中で力尽きるんですね。
それを励まして踊らせておいて、相手の目を盗んで踊りをサボる相方。
あ!あいつ白い顔して腹黒だわ!!いいと思う!(笑顔)


「伊勢〜」は若干勘違いをした男が、
妓楼でザックザックと十人切り殺すってお話です。(簡潔)
普段は派手な舞台転換のない文楽ですが
このお話の場合、今まで使っていた油屋玄関付近の装置(=大道具)が
ズザザザッーーーと奥に行ったかと思うと、
赤い柱も鮮やかな廊下の装置が上から降りてきました。
おおお〜〜〜!!カッコいいー!!
お話としてのオチは
「あ、オレ勘違いしてたのかー。やめてよネー焦っちゃったよ〜。
でも、大事な刀も無事手の中にあるし、早くお殿様に持っていかなきゃ☆」
という感じでした。ツッコミどころが多いのがいいね。
そんな血まみれの刀を渡されても困るよね、殿もさ。みたいな。


「日高〜」は娘道成寺とネタ元は同じ。
身を隠している親王を好きになった娘が、好き過ぎて追いかけて、
狂乱のあまりに白蛇になる・・・というこの場面が見せ場です。
ラストシーンの満開の桜が、美しくて、美しいが故に悲しかった。
あれは素晴らしい演出だと思います。


文楽だろうとも、我々はお芝居の延長線として楽しんでいるようです。
話にも突っ込みつつ、
「ああ!キレイだ!」という一瞬があることが心を酔わせます。
次見に行くのは、シェイクスピアが題材なんですって。楽しみ〜。