映画「崖の上のポニョ」鑑賞〜!!
フジモトが超好きだ!仕草の一つ一つが堪らん!オットコ前!


千尋辺りから思っていたけど、
最近の駿作品はオチがなくていいよね!(ニコニコ)
でっっっっかく広げた風呂敷の一部がオチているだけで、
大半は広げっぱなしなのですよ。
ストーリィなんて、作品を支える一部品でしかないと思ってます。
作品を決定するのは、コンセプトを守りきれるかどうかです。
駿監督は、毎回コンセプトを変えてくるから、尊敬しています。
あのお年で、そこを冒険し続けているのは凄いことだ。


今回の映画に関して言えば、
観察力に満ちた自然物の描写も、細やかに書き込まれる人間性の描写も
いつも以上に鮮やかで。
この世界に傾けられている監督の愛に、何度も泣きそうになりました。


なんと言うか・・・監督は、もう、
この今いる世界に終止符を打とうとしているように思いました。
決してマイナスの意味ではなく。
絵描きが、最後の一筆を入れようとしている直前に、
数学者が、証明の最後にQ.E.D.と書きこむ直前に、
ふと全体を見返したかのような、客観性が匂う気がするんです。
だから、この作品に感情移入が出来なくて困る人も出るんじゃないかなあ。
基本の視点が俯瞰気味だもんなあ。


そしてそこに加わる、半径30センチの主観。
すっげえバランスだな。この作品。
監督の非常に私的な感情がガボンと混ざっているのが好き。


映画中盤で、子供の時に絵本を読んでドキドキした感覚が振ってきました。
確か「いやいやえん」だったと思う。
幼稚園で積み木で船を作ったら、海に出てくじらに出会いました・・・というあのシーン!
あそこで味わった感覚が一番近い。
この映画はきっと絵本なんですね。
うんそうだな。じゃ絵本にオチはいらん。世界観さえあれば良い。