私は新潮版が好き。

軽い貧血でヘロヘロしながら
劇団員横野くんが出演しているミュージカル「銀河鉄道の夜」へ。
私はちゃんとご挨拶できていただろうか。


やはり原作のオチのなさに苦労するんだろうな、
と思わせるラストでした。
文学・芸術性とエンターテイメント性の両立の難しさは永遠のテーマだね。


宮沢賢治の地の文は意外と長いので、
それをセリフにすると、聞き取る方もちょっと大変。
主語の出現が遅いとか、主語と述語が離れているとか
読んでいる分には全く気にならなかった処が
音情報オンリーになると、意味を捉えるだけでアップアップ。(笑)
非常に勉強になりました・・・。


でも宮沢賢治の何が良いって、
美しい言葉攻めと、たゆたうネガティブな雰囲気。
賢治は子供向けにリメイクされやすいけど、
あのネガティブさは捨てて欲しくないなー。


ギザブロー氏のアニメはその点秀逸だと思う。
小学校低学年の頃に映画館で見ましたが(年がバレる)
雰囲気が少し怖くて、その怖さが魅力的で、不思議な世界観が
そのままの形でずーっと記憶の中に留まっていました。
ああいう形の無いものを、ちゃんと再表現できるってスゴイ事だ。


ネガティブさを表現できるのは、
やっぱネガティブさを抱えている人間だけなんだよ。
そんな訳で、横野くんの根暗なトコが賢治作品にマッチしていました。
(↑褒めてます)
頑張ってましたよ!お疲れです!